負の感情について
昔から、怒りや悲しみなど、負の感情に引っ張られて行動することが多い。 何かに対してなんらかの不満を持ち、それを変えるために行動する。 不満を向ける対象は、主に何らかの仕組みであったり、自分自身であったりすることが多い。
その考え方に対して、かつては後ろめたさを感じていた。 どちらかと言うと、世の中がこうなったらもっと良い、とか、自分をこうすればもっと良くなる、とか、能動的な、プラスの感情で行動するほうが良いと思うし、そういう考え方をする人が魅力的だと思う。
しかし今は、自分が負の感情をベースに行動していることに対してあまりネガティブに捉えていない。 30歳という節目を迎え、ここまで生きてきて変えられなかったものを変えることよりも、その使い方を変えるほうが楽、という考えに徐々にシフトしてきている。 自分は性格としてそういうものなんだと認めて、どうにかしてそれを利用することができないか、と思う。
そんなことを考えながら、なんとなく「負の感情を利用する」でググったら、こんな論考が出てきた。
負の感情は、ほんとうに「負」か?
要約することが難しい内容になっているが、負の感情は、一面的に捉えると負に見えるけれども、多面的に捉えることで負とは言い切れない場合がある、といったことが書かれている。 例えば下記のような例が挙げられている。
友人の大きな成功に嫉妬した。がそれが動因になって自分も努力し、それなりに成功できた。
このように、負の感情が結果として自分の人生に対してプラスに働いているケースもある。 この論考を読むまでは、負の感情を単に悪いものとして捉え、悪いものは悪いものとしてコントロールできないか、と考えていたが、 確かに、よく考えてみると、負の感情はそれそのものが悪いものだと言い切るのも難しいかもしれないと思った。
ちなみに、この論考には「負の感情はコントロールすべきか?」という章もあり、負の感情について生物学の観点から論ぜられていて面白い。
2021-09-07